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ハンガー・ゲーム

The Hunger Games (2012) Directed by Gary Ross
"May the odds be ever in your favor."




年に一回、12の各地区から集められた男女が命を賭して殺し合いをするサバイバルゲーム、
ハンガー・ゲームの時期がやってきた。カットニス(ジェニファー・ローレンス)は、
妹のプリム(ウィロー・シールズ)がその候補者として選ばれてしまったため、
プリムを守るために、自分が代わりに出ると候補者に志願する。
12区の男性の候補者はやさしいけれど気弱なピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)。
生きてゲームから帰還できるのはひとりだけ。同じ地区出身のピータは気がかりでも、
友達を作る気になれないカットニスは、メンターのヘイミッチ(ウディ・ハレルソン)の
指示に従い、ゲームが始まると同時にひとりで行動を開始する…。

ものすごく久しぶりの映画のレビューです。しかもたぶん「今更?」的な作品ですが、
WOWOWさんで放映されていたのを見たら、本当に面白くて。
この作品が公開されたとき、なんとなく気になってはいたのですが、
「バトル・ロワイヤル」と似たようなストーリー説明があって、
あまり暴力的な映画は好きじゃないしと思って、引っかかりつつも、
見ないできたんですが…。これ、そりゃあヒットしますわ。

表面的なストーリーやコンセプトというより、もっとエモーショナルに
訴えかけてくるものがあるし、何より主役のジェニファーがいい。
彼女、けして一般的に言う美人ではないと思うのですが、
すごく印象的な瞳をしていて、このカットニスという役の持つ反骨精神であったり、
気高さをちょっとした視線で表現できる、すごくいい女優さんだと思う。
胸に抱えている痛みを押し隠して、黙って闘うその姿がとにかく美しくて、
本当に見とれてしまった。

ゲイル(リアム・ヘムスワース)とピータとの微妙な関係性もよかった。
幼馴染でお互いの思いをはっきりと口にはしないまでも確かめているゲイル。
そしてこのつらい戦いをともに歩んだピータ。カットニスは本気にしてませんでしたが、
ピータが彼女をずっと思っていたのは本当ですよね。彼女を守るためなら、
死んでもいいと思っていたと思う。彼女にはそこまでの気持ちを返してもらえないのが
わかっているのに、それでもそうするピータの思いも切なかった。
テレビのための飾りとしてではなく、ふたりが両想いになればいいのにと、
ちょっと少女的な考えになってしまいました…。

協力関係になったものの、途中で倒れてしまうルー(アマンダ・ステンバーグ)との
エピソードもよかったです。ひとりしか生きて帰れないということは、
どこかでこの二人も刃を交えることになるのかと思ったら、いやだったのですが、
妹の面影をルーの中に見たカットニスとの心の交流が、
殺伐とした中に、ひとというもののやさしさを映し出していたと思う。
彼女を悼むカットニスの姿に、11区が暴動になったのは当然だった。
そうした大衆に訴えかける何かがあるカットニスを政府は恐れたのでしょうね。

2時間半の大作で、最近はドラマばかりの40分になれていた私ですが、
まったく飽きることなく、最後まで一気に見てしまいました。
もうすぐ最後の作品が劇場公開されるとのことですので、
久しぶりに映画館まで見に行こうかなと思える映画でした。
これは家のテレビで見るより、劇場の大きなスクリーンで見るべき映画ですね。
ほかにもドナルド・サザーランドスタンリー・トゥッチ
レニー・クラヴィッツなど、大物もたくさん出ているので、豪華です。

あらすじを見て、興味ないなと思っている人にこそ見てほしいいい作品です。
戦う美しいヒロインに酔いしれてください。

***印象的だった台詞***
"I just keep wishing I could think of a way to show them that they don't own me.
You know, if I'm gonna die, I wanna still be me."

(奴らにどうにかして、僕があいつらのものではないって見せる方法がないか考えてるんだ。
もし死ぬとして、僕は僕のままで死にたい)

カットニスに自分は殺しをしないのかと聞かれたピータの一言。
このハンガー・ゲームが政府の思惑でできていて、貧民地区に住む自分たちには、
逆らうこともできず、娯楽として戦って死んでいくしかないという事実。
でも、そんな中にあっても、政府の駒としてではなく自分らしく、
最後までありたいという決意の一言が、彼の高潔さを表していたと思います。

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トワイライト~初恋~

Twilight (2008) Directed by Catherine Hardwicke
"I'd rather die than to stay away from you."




ベラ・スワン(クリスティン・スチュワート)は、アリゾナ州フェニックスから、
雨の町フォークスへ転校してきたばかり。父親のチャーリー(ビリー・バーク)と
二人暮らしをはじめることになる。初登校したベラはランチの時間カフェテリアで、
5人の集団を見る。そのうちの1人、エドワード・カレン(ロバート・パティンソン)に、
心惹かれていくのを感じる。だがエドワードは敵意のある視線でベラをにらみつける。
生物の授業で隣の席になる二人だが…。

なんでこの映画を観たのかというと、電車の広告でこの小説の宣伝がすごくて、
つい読んでみたくなって、手にとってしまったのですよね。
ティーン向けというのもあって、読みやすいし、ラブストーリーなので、
話にも入っていきやすくて、名作かと言われれば、別にそうじゃないけど、
軽く読めて、それでも続きが読みたくなる小説だったので、
映画はどんなだったのかなと思って、観てみたしだいです。

こちらの作品は「トワイライトI」にかなり忠実な作りで、
ストーリー展開なんかもほとんど小説に沿って作られているので、
原作のファンの人は、ある程度満足できるのではないかと思う。
キャスティングはと言えば、チャーリーは○。マイク(マイケル・ウェルチ)も○。
アリス(アシュリー・グリーン)もかなり(私のイメージには)近かった。

ただ…。肝心の主役、ベラの役の女の子はすごくきれいな子で、そこはよかったんだけど、
基本的に不満そうな顔立ち(口元のせいかも)の子で、何しろ表情がないと言うか、
あまり演技力がなくて、もっとほかにきれいで表情の変わる子はいなかったのかな。
エドワードについては、もうちょっときれいな男の子のほうがよかった気がします。
この映画でかなり彼は人気が出たらしいですが、もうちょっと合う子を探してほしかった。

全体としては、可もなく不可もなく。ただ、小説を読んでから映画を観ると、
かなりがっかりすることが多いので、下手にストーリーをいじくりまわしておらず、
そういう意味ではまあまあ好感の持てる作りになっていたと思う。
ただ、運命の恋と思わせるには、主役の二人にもう少し熱気がほしかったかな。
本当のファンの人がどう思ったのかもちょっと聞いてみたいかも。
ものすごい期待をせずに見れば、そこそこ楽しめる出来だったと思います。

個人的にヒットだったのは、ヴィクトリア役でレイチェル・リフィーヴレが出てたこと。
ちょっとこのメイクが似合ってなくて、あんまりかわいく見えてませんでしたが、
お気に入りの女優さんなので、こんなところで会えて嬉しかったです。
そして小説版はこちらです。

 

***印象的だった台詞***
"And so the lion fell in love with the lamb."
(そしてライオンは子羊に恋をしてしまったんだ)

最初はベラを遠ざけていたエドワードがベラに気持ちを告げるシーンで一言。
吸血鬼であるエドワードにとって、人間は食べ物と同じ。
カレン家では人間を捕食しないことにしてはいるけれど、基本的にはそういうこと。
それなのに人間であるベラに恋してしまったエドワードは悩みます。
このロミオとジュリエット的展開が、ティーンの心をくすぐったのでしょうね。

魔女の宅急便

Kiki's Delivery Service (1989) Directed by 宮崎駿
「私、前は何も考えなくても飛べたの。今はどうやって飛べたのかわからなくなっちゃった」




魔女のキキ(高山みなみ)は13歳になり、掟にしたがって修行の旅に出ることに。
黒猫のジジ(佐久間レイ)をお供に、海の見える町、コリコにやってくる。
そこで出会ったトンボ(山口勝平)に声をかけられるも、つい反発してしまう。
オソノ(戸田恵子)の家に住まわせてもらい、キキはお届けものの仕事を始める。
隣人のマキ(井上喜久子)に頼まれて、キキは最初のお届けものをするのだが…。

今日は私の誕生日、ということで、例によってお気に入りの映画をご紹介します。
もうこの映画、20年も昔の映画になってしまったんですね。
それでも今見ても、やっぱり涙が出てしまうんですよね。
なんていうか、このキキの直面する悩みは、大人になっても起こることだから。

働いていたら誰だって、絶対につらいことってある。
たとえそれが、自分のやりたいと思うことを仕事にしていたとしても。
まして、そこまで思い入れのある仕事でないことだったらなおのことだ。
それでもみんな、前を向いて進んでいかなきゃならない。
つらくても、つらいからって、簡単に逃げるわけには行かない。

物事がうまく行くときは、ダメであろうことまで好転したりするのに、
うまく行かないときは、呪われてるのかというくらい、すべてが裏目に出て、
何もかもがうまくいかなくなるときがある。それが単純に運のときもあるし、
この映画と同じように、スランプに近いことのときもある。
でも原因はなんであれ、誰にでもそういうときは必ずあって、
そこをどうやって乗り越えていくのかで、その先が変わってくるのだと思う。

ウルスラ(高山みなみ)はいう。
まずはじたばたしてみること。そしてそれでもダメだったら、じたばたをやめる。
あがくのをやめて、何か別のことをしてみる。落ち込むのをやめて、
絵のことを忘れて、気持ちをリセットする。そうしているうちに、
絵を描きたくてたまらなくなってくるという。これが普通の仕事だったら、
仕事をやめてのんびりするなんて、なかなかできることではないから難しいけど、
まずはミスのことを忘れて、何かに没頭したり、あるいはぼーっとしたり、
マイナスに傾いた気持ちを、ゼロにまで持ってくると言うことなのだと思う。
自信も失うし、周りの評価もあるし、それをするのってすごく大変なんだけど、
それでも殻を破るには、大切なことなのだと思う。でも何より大事なのは、
けして諦めないこと。諦めない限り、必ず次のチャンスはまわってくる。

キキがなぜ飛べなくなってしまったのか。嫉妬のせい?
意地を張ったせい? 心から人を締め出したせい? 理由はどれでもないし、
逆にどれでもあるとも言える。親切な人もいれば意地悪な人もいて、
うまく行くこともあれば、失敗することもある。まさにそれは人生そのもので、
この年頃の女の子ではなくても、見て共感するところがあると思う。
キキがつらさにも負けずに、デッキブラシにまたがったとき、
心に勇気がわいてくる。わたしもがんばらなくちゃ。

複雑なプロットはないし、特に派手なアクションがあるわけでもない。
それでも心にふれる映画で、一生の宝物になるストーリーだと思います。

***印象的だった台詞***
「それは今も同じ。でもね、そのあと少うし、前より絵を描くってことわかったみたい」
キキに自分の絵が描けないことに気づいたときは苦しかったかと訊かれて、
ウルスラが答えた一言。
本気で何かに向き合っていたら、絶対に苦しいことからは逃れられないと思う。
遊びだったら苦しいところまで行かないで済むかもしれない。
でも、真剣に何かをやろうと思ったら、絶対につらいことってある。
それを越えていくことで、少しずつ人は成長していくのでしょうね。

ファン・ジニ(映画版)

黄真伊 (2007) Directed by チャン・ユニョン
「人の身の上など、誰にもわからない」




15歳になるまで、両班の家で育てられたチニ(ソン・ヘギョ)。婚礼を前にして、
突然に相手から断られる。その理由はというと、実はチニはこの家の娘ではなく、
母と思っていた女性の下女が手をつけられたために生まれてきたのだということがわかる。
幼馴染でもあるノミ(ユ・ジテ)がチニに想いを寄せ、彼女が賤民になったなら、
結ばれるのではないかと儚い希望をもってしたことだった。だがその夢は叶わず、
チニは一晩ノミに身を捧げ、その代わりにノミに自分の引受人となってもらい、
妓生として生きていくことを決意するのだが…。

なんだか切ない話でした。
あんまりどういう話ということを知らず、ただ妓生だが高貴であるとされていた女性が
主人公と言うことしかわからない状態で観たので、なぜ妓生になることになったのか、
わからずに子供時代から始まったのですが、なんとも数奇な人生。

ファン・ジニは実在の女性らしいが、実際にどういう人生を歩むこととなり、
妓生となることになったのかはわからないけれど、この映画のアプローチの仕方は、
わたしは結構好きであった。チニとノミのふたりが子供時代から出てきていたし、
この二人は映画の最後では結ばれるのかなと思って冒頭から見ていたのだが、
そのような甘い結末は訪れるはずもなく…。ある意味あの牢屋でのやり取りは、
来世一緒になりましょうと言う、婚礼の儀式だったのかもしれないが、
現世において二人は、共に歩むことは叶わなかった。

ラストシーンでの散骨はこの世の身分という制度に絡み取られていた二人にとって、
やっと鎖から離れて自由になった瞬間だったのかもしれない。非常に静かな映画で、
特に派手なアクションやプロットではなかったのだが、二人の表に出さない情熱が、
静かにそこにあるのが感じられて、なかなか好印象でした。

ソン・ヘギョは、この役がよくはまっていたと思う。
現在「王と私」と見ていて、こちらのヒロインが微妙に浮いちゃってるのに比べ、
同じくらいの年齢じゃないかと思うのだが、役の本質をうまく掴んでいた気がする。
つらいときの険しい顔など、表情作りがとてもうまくて、好感が持てました。
背筋がすっと伸びていて、チニの気高さがよくわかる、きれいな女優さんですよね。

***印象的だった台詞***
「世の中を足蹴にして、嘲笑いながら生きてやる」
自らの秘密を知ったチニが、これからの運命へと静かに突きつけた挑戦状。
たとえ身の上が地に落ちようとも、心だけは誇りを持って生きてゆくと、
決意したまなざしが美しかったです。そしてその言葉を裏切らず、
敵と共寝をしてもまた、チニはチニでした。

天使と悪魔

Angels & Demons (2009) Directed by Ron Howard
"If God has a problem, it will not be with what I have done but what I am about to do. "


ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)がいつもの通りハーバード大学で、
水泳を楽しんでいたところに、バチカンからの使者がやってくる。著書のための、
図書館へのアクセス許可が出たのかと思って期待をしたロバートだったが、
秘密結社イルミナティを名乗る何者かの脅迫が、教皇選出コンクラーベ最中の、
バチカンに届いたのだと言う。教皇候補の暗殺を阻止するための協力を仰がれ、
ロバートはバチカンへと向かうのだが…。

トム、やせたよね!
これが一番最初に思ったことでした。髪形はこっちのほうが好きです。
ヒロインの女優さんは、もうちょっと美人のほうがわたしはよかったかな。
でもまあ、これらは瑣末なことなので、たいした問題ではありません。

原作ではこちらが一作目で、「ダ・ヴィンチ・コード」が二作目となるのだが、
映画化されたのが逆だったため、映画版では時系列が逆となっていた。
原作では「ダ・ヴィンチ」のほうに、前の事件(天使と悪魔)で名が売れたのような、
描写がはいっているのですが、映画では「天使」のほうに同じような、
「ダ・ヴィンチ」での活躍は云々のような台詞があって、つなげていましたね。

ただ、内容については、「ダ・ヴィンチ」のときほど難しくしていないので、
原作を読んでいない人でも、ついてくるのは難しくないのではないかと思います。
「ダ・ヴィンチ」については、出てくる謎があまりにも複雑すぎるため、
映画ではものすごくすっ飛ばされていて、原作を読まずに映画を観た人は、
かなりわけがわからなかったのではないかと思いますが、こちらの作品は、
謎の部分が薄味になっているので、読書が苦手な人でも大丈夫。

前作同様に、今作も時限が敷かれているため、かなりアップテンポな進みで、
レビューなんかを見ると、かなり賛否両論ではありますが、普通に面白かったです。
原作を読んだのがかなり前のため、細かいところまで覚えていなかったので、
あまりどこが削られて、どこが足されてたのかが定かではなくなっていたのですが、
唯一言うとするなら、この事件が起きたすべての元となる、「真犯人」の人物の、
「動機」が削除されてたのが残念
かな…。これがなくなってしまっていたために、
「なぜ」この人物がこんな凶行に至ったのかの説明が、イマイチ消化不足。
ここが一番肝心な部分だったんじゃないのかなと思うんだけどね。
ただ、あのボリュームの原作を2時間20分ほどにまとめたのはすごいと思うけど。

わたしはヨーロッパには一度も行ったことがないのですが、この映画は、
観光名所をまるっと楽しめる、美しい景色も見れるちょっとお得なものでした。
風景が美しいだけに、教皇候補たちへの仕打ちの残酷さがさらに引き立って、
ある意味童話か何かの世界に入り込んだかのような気持ちになりました。
どの刑も痛々しくていやだけれど、見ていて一番私がつらかったのは、
三番目の火刑。いまどき火あぶりなんてありえないから余計に、見ててきつかった。
でも昔はよくあったんだよね。建物が歴史的なものというのもあり、
時をさかのぼったかのような気分を味わいました。

トムの作品では、他にもっと好きな映画があり、この作品自体はおもしろかったけど、
わたしの一番二番にあがる映画ではなかったかな。でも、長いとか感じることなく、
一気に作品の世界に入って行けて、どきどきを共有できてよかったなと思います。
細かいところに関するこだわりがあったと思うので、それを発見するには、
映画館で一回見ただけでは難しいかな。今度DVDが出たら、またじっくりと、
楽しんでみたいと思います。

***印象的だった台詞***
"Religion is flawed because man is flawed."
(宗教に欠陥があるのは人間というものに欠陥があるからだ)

最後にラングドンと向かい合ったストラウス(アーミン・ミュラー・ストール)が、
民衆に姿を見せる前にラングドンへと向けた言葉。
神が絡むと、どうしても人間は完璧を求めてしまう。でも宗教と言うものは、
人間が作ったものだから、そこには欠陥がある。その欠陥を含めて、
すべて愛するのが神なのでしょうか。この言葉をすべての宗教家と人間が心に刻んだら、
もう少し争いは減るのかなと思わされた言葉でした。

Mr.インクレディブル

The Incredibles (2004) Directed by Brad Bird
"That was totally wicked!"


 
スーパーヒーロー、ミスター・インクレディブルことボブ・パー(クレイグ・ネルソン)は、
イラスティガールことヘレン(ホリー・ハンター)と結婚を控えていたところ。
それまでヒーローたちの活躍は、世界中から絶賛されていたが、ある事件をきっかけに、
スーパーヒーローとしての活躍を制限されることに。隠れるようにして普通の人間として、
生活を始めたボブとヘレンだが、ボブはヒーローとしての仕事を諦められないでいた…。

実は本日わたくしの誕生日です。
毎年誕生日にはお気に入りの映画のレビューをしています。
と言うわけで今年は、「Mr.インクレディブル」をチョイス。
この映画、劇場で観たのですが、想像以上に楽しくて気に入ったので、
発売されたらすぐに買うことにしたのでした。久しぶりに見たけど、やっぱり楽しい。
すごくハッピーな気持ちになれる映画ですよね。そしてそこが好き。

わたしは兄弟姉妹がいないので、その辺ちょっと実感が薄いのですが、
こういう映画を観てると、兄弟っていいなって本当に思います。
普段はけんかをするのが仕事みたいなものなのですが、いざというときには、
お互いを助け合う。大切に思ってるのがわかるのも、温かい気持ちになります。
ボブとヘレンの夫婦もすごく素敵。家族の絆っていいなと素直に思います。

なんだかんだ言って、一番大切なものって、やっぱり家族なのかなと思います。
どんなに外の生活が充実してても、愛する家族がいなくちゃ、心は充足しない。
そして、大切な家族のためだから、つらいときでもがんばれる。
当たり前のことなんだけど、普段はそういうことって考えないですよね。
たまには家族を振り返って、彼らにその気持ちを告げるのも大切かも。

細かいギャグも効いてて、その底辺に流れている愛が、観てて心地いい。
今年もあと残すところ数日ですが、その数日が皆様にとって素敵なものでありますように。
そして来年と言う年が、素晴らしいものになりますように、心からの愛をこめて。

***印象的だった台詞***
"I don't know, something amazing, I guess."
(さあ。何か素晴らしいことかな、たぶん)

ボブに一体何を待っているんだと言われた隣家の男の子が一言。
確かにね~、あんなものを観てしまったら、そりゃ期待もしますさ。
まして子供ですものね。ピクサーの映画を観るときにわたしも同じような気持ちです。

ラブソングができるまで

Music and Lyrics (2007) Directed by Marc Lawrence
"Nobody grows up in Florida... unless you're an orange."



アレックス・フレッチャー(ヒュー・グラント)は、昔PoPというバンドのボーカルだった。
昔は人気があったものの、今は落ちぶれて忘れられた存在となっている。そんな彼が突然、
人気ロック歌手コーラ(ヘイリー・ベネット)から曲を作ってほしいとオファーを受ける。
ところが人気を失ってからずっと、アレックスは曲作りをしておらず、加えて作詞が苦手。
何曲かのヒットソングを生み出したと言う作詞家をパートナーに選ぶもうまく行かず、
たまたま植物の世話にきていたアルバイトのソフィー(ドリュー・バリモア)の、
文章を生み出す才能に気付いたアレックスは、彼女の助けにすがるのだが…。

ロマンティック・コメディはやっぱりこうでないと。アレックスにしろソフィーにしろ、
役者それぞれの魅力を生かした、キュートなキャラクターで、ベタベタの展開も飽きさせない。
ドリューの演じる天真爛漫なソフィーと、ヒューの演じるいい人だけどダメ男のアレックス。
ふたりが音楽を通して、少しずつ惹かれていく様子が初々しい。

まず最初に映し出される、PoPのミュージックビデオが秀逸!
髪型にしろ、動きにしろ、いかにも80年代風で懐かしくて、「ラブ・アクチュアリー」以降、
半分やけくそ?と思わなくもない、あやしい動きのヒューを見ているだけで笑えちゃう。
この板についていない様子が、逆にかわいくて、なんだか親しみが湧いてくるのだ。
曲も一回聞いただけで簡単に覚えられて、何度もくり返されるサビの部分については、
オープニングが終わる前に、もう一緒に歌えちゃうくらい。エンディングでもこのヒット曲、
"Pop! Goes My Heart"がかかるんだけど、結構頭に残るメロディです。

話の展開はオーソドックスで、それなりに楽しめるんだけど、唯一もったいなかったのは、
恋愛に対する葛藤が、ソフィー側にしかなかったこと。スローン(キャンベル・スコット)が、
ソフィーに文章を書くことと恋をすることの両方に臆病さを植え付けていたことに比べ、
アレックスはしばらく曲を書いていなかったことによる、今の時代に通用するかと言う恐れを、
やや抱えているのかな(それも積極的にはわからない)という程度で、アレックス側の持つ、
モチベーションが弱いこと。2人が1週間のうちに恋に落ちるという切迫感が薄いかな…。
普通に楽しめる出来だったし、わたしは結構好きだったけど、物足りないという人もいるかも。

この映画を観ると、なんだかサントラがほしくなりますね。特に"Pop! Goes My Heart"
歌姫コーラの"Buddha's Delight"、ソフィーとアレックスの"Way Back Into Love"の3曲は、
すごく気になりました。どれも結構いい曲で、キャストが実際に歌っているのもポイント高し。
コーラはかなりエキセントリックで読めない役ですが、すごくいい子なんだなと思います。
超人気スターという設定ですが、嫌味のないいい子で、かわいいですね。ソフィーのお姉ちゃん、
ロンダ(クリスティン・ジョンストン)も強烈なキャラがよかったです。
脇に目をやってみるのも、楽しいかもしれません。



***印象的だった台詞***
"People wait their whole lives to see an ex when things are going really good. it never happens."
(みんな人生が絶好調のときに昔の恋人に出くわすことを望むものだけど、絶対そうならない)

スローンと最悪のタイミングで出くわしたソフィーを元気付けるアレックスの言葉。
これ、本当にそう思う。昔の恋人じゃなくて、昔の同級生とかでもそうなんですが、
きれいにしてバッチリ決めてるときには、絶対に知り合いに会うことなんてないのに、
その辺に買い物だからと、汚い格好でふらふらしてるときに限って出くわすのはなぜなんだ!
神様って、結構意地悪ですよね~。

リーサル・ウェポン4

Lethal Weapon 4 (1998) Directed by Richard Donner
"Don't be a don't-be, be a do-be. Come on, Rodge, be positive."



マーティン・リッグス(メル・ギブソン)とロジャー・マータフ(ダニー・グローヴァー)は、
ロス市警の警官でコンビを組んでいる。2人が行くところ、災難が必ず起こるため、
上司も手を焼いている。彼らの被害を最少にとどめるため、2人を警部に昇進させることに。
リッグスの恋人ローナ(レネ・ルッソ)とマータフの娘リアン(トレイシー・ウルフ)が妊娠し、
9ヶ月がたった。港でリッグス、マータフがリオ(ジョー・ペシ)と釣りを楽しんでいたところ、
中国からの密入国船に出くわし、銃撃戦になるが乗組員を取り逃がしてしまう。マータフは、
隠れていた入国者ホン(エディ・コー)を匿うのだが、チャイナタウンの大物とされている、
ベニー・チャン(キム・チャン)にホンをさらわれてしまう。だがそこにはさらなる大物、
ワー・シン・クー(ジェット・リー)がいたのだが…。

久しぶりにこの映画を観たけど、やっぱりおもしろかった。前回見たときは試写会で観て、
後ろの席に座ってた女の人が「リーサル・ウェポン」シリーズを観たことのなかった人みたいで、
ラスト近くの攻防のシーンで、すっとんきょうなことを言っていたのにイラついたのを、
覚えています。そしてこの映画が、わたしにとって初めてジェット・リーを観た映画でした。
彼の素晴らしい武術に釘付けになってしまいました。怖かったですけど。

いや~、しかしこのシリーズのお約束とは言え、車燃える、爆発する、すごいですね。
本当に一介の刑事がこんなに街を破壊しまくったら、苦情が殺到しすぎて、あっという間に
クビになっちゃうと思います。この調子で取調べなんかをした日には、弁護士に責められて、
本物の重罪犯だったとしても、過剰取り調べか何か(わからないけど)ですぐ釈放されそうだし。
現実ではできないことだからこそ、このありえない展開が気持ちいい。やっぱり悪者には、
鉄槌を下してほしいし、多少(多々?)やりすぎちゃっても、正義の味方には思い切り、
暴れてほしかったりします。

冒頭のロボコップみたいな火炎放射器野郎(たぶん)のシーンは、リッグスとマータフの、
いかにもな会話がおかしい。いけいけ、ゴーゴーのリッグスと、それに引きずられて、
悪の道(笑)へと踏み出してしまうマータフ。そしてそれもけして、なかなかうまいようには
行かない辺りとか。犯人の持っているアサルトガンと、火炎放射器の強力さに、
どうすることもできず、パトカーの中で相談するリッグスとマータフ。
"Regular asshole. What do we do now?"(クソ野郎だな。どうする?)
訊ねたマータフに、"Run him over."(轢いちまうか)と答えるリッグス。

初めのうちはリッグスの言葉に、振り返ったらどうするんだとか、ごねているマータフだが、
ポジティブに行こうぜとたきつけられて、"Let's run him over!"(轢いちゃおうぜ!)と、
ノリノリになってしまうのだ。そのあとの鳥の真似のバタバタなんかも秀逸。
そしてこれほどド派手に展開しておきながらも、そこで必要なダイアローグと言えば、
ローナとリアンが妊娠したと言うところだけというのも、なんという贅沢。
スタッフたちも含めて、楽しんで作ってるなと感じられるのが、いいところだなと思います。

ジェットはそんなにマーシャルアーツを披露しているシーンがないのですが、やはり彼は、
動きが美しい。そして彼の動きが速すぎて、ついていけないために、メルとダニーは、
彼にわざとゆっくりアクションしてくれるように頼んだそう。見せ場は少ないですが、
鮮烈な印象を残しています。李連杰ファンは必見ですよ♪

***印象的だった台詞***
"You sure picked a strange angel, baby. But I got the message."
(まったく変な天使を選んだものだが、メッセージは伝わったよ)

ローナと結婚することに対して逡巡するリッグスにアドバイスを与えたリオ。それを聞いた後での
リッグスの天国にいる奥さんに対しての一言。
リオとカエルのフロッギーの話も、結構いい話でした。ローナと再婚したからって、
過去を忘れたということにはならない。過去に縛られなくても、前に進む方法があるはず。
それを思い起こさせてくれる一言でした。

幸せのちから

The Pursuit of Happyness (2006) Directed by Gabriele Muccino
"He must have had on some really nice pants."



クリス・ガードナー(ウィル・スミス)は医療機器のセールスマン。骨密度を測る、
新型医療機器を全財産をはたいて買い取ったものの、なかなか買ってくれる病院がなく、
税金や家賃も払えないほど貧乏になってしまう。生活に苦しくなり、いさかいが増えた結果、
妻のリンダ(タンディ・ニュートン)は家を出て行ってしまう。まだ5歳の息子、
クリストファー(ジェイデン・スミス)を抱え、アパートも追い出されたクリスは、
証券会社の6ヶ月の無料研修プログラムに募集するのだが…。

ウィル・スミスが実の息子と共演したことでも話題になった、実話を元にした映画ですね。
しょっちゅうではないにしろ、実際にこういうことがあるのがアメリカっていう国なんだなぁ。
日本でもゼロではないんでしょうけど、やっぱりすごく難しいのではないかと思ってしまう。
もちろん底辺にあるのは、クリスの誠実で真面目な人柄と、彼の持つ才能だったのは確か。
だけど、仕方のない事情だったとは言え、仕事(研修)の面接に、留置所からよれよれの格好で、
直接きたような人間には、たとえ才能の片鱗が見えたとしても、TPOをわきまえないとして、
日本だったら彼(彼女)を雇い入れるということは、まずないように思える。

その与えられたチャンスをしっかり掴んで、自分のものにしたのはクリスのちから。
そしてクリスにそのちからを与えたのは、まだ幼いクリストファーだったのだろう。
5歳の子に、母親もいない、住む場所もない、お金もない暮らしと言うのは過酷だと思う。
それでもお互いがいたから、ふたりは一番つらいときを乗り越えることができた。
クリストファーはもちろんだけど、クリスにクリストファーがもしいなかったなら、
彼はどこかで心折れてしまっていたかもしれない。自分ひとりなら、どうとでもなる。
でもクリストファーがいたから、もっといいものをクリスは求めた。

かなり切羽詰ったやばい状況なのにも関わらず、映画はそれをことさらに強調することなく、
淡々と進んでゆく。14ドルすらもかき集めなければならないほど追い詰められて、
泊まっていたモーテルからも追い出され、ついにはホームレスへ無償で提供される、
教会に泊まることになる。そこでもクリスは、消灯のあとにわずかな睡眠時間を削って、
生活のために壊れた骨密度測定器を修理し、ライフプランニングの教科書を読む。
会社では受話器をおく時間を節約し、トイレに行く時間すら節約するために水分も取らず、
クリスはすべてを捧げるのだ。

人間が心から何かをほしいと思ったとき、そのパワーは並々ならないものになる。
とはいえ、ここまで自分のすべてを捧げることができる人は、なかなかいない。
だからこそ彼は成功し、ゼロどころか、マイナスの状態から城を築くことができた。
絶望のそこにあるときこそ、希望を失ってはならないのかも。自らの持つ、
幸せを追い求めるちからを信じて…。

***印象的だった台詞***
"Don't ever let somebody tell you you can't do something.
Not even me."

(けして誰にも何かができないなんて言わせちゃダメだ。たとえパパにもだ)

バスケットボールの選手になるのは難しいんじゃないかとクリストファーに言った後で、
自分のことを思い起こしたクリスの一言。
クリスは今まで、何度も何度も君には無理だと言われてきたのだろう。それでもまだ倒れずに、
彼は二本の足で立っている。そのことの悔しさとつらさを、自分はよく知っているはずなのに、
同じことを息子にしようとしている。そのことに気付き、クリスは息子にもう一度話し掛けます。
自分を信じることの大切さ。自分にも言い聞かせるような一言でした。

小さな恋のものがたり

Little Manhattan (2005) Directed by Mark Levin
"But it wasn't that easy. I guess love never is."



ゲイブ(ジョシュ・ハッチャーソン)は小学生の男の子。女の子なんて気持ち悪い年頃だ。
父アダム(ブラッドリー・ホイットフォード)と母レズリー(シンシア・ニクソン)を観ても、
愛なんて、永遠に続かないなんてことはわかってる。彼らは離婚寸前の状態なのだ。いつもは
フットボールのプレースキックに熱を上げているところだが、空手の教室に行ったゲイブは、
そこで幼馴染のローズマリー(チャーリー・レイ)と再会する。そして気がつくより早く、
ローズマリーに恋してしまった。女の子なんて、気持ち悪い生き物のはずなのに…!

このタイトル、わたしと同じか、上の世代の人たちにとっては懐かしいんじゃないでしょうか。
チッチとサリーのかわいい物語を思い出します。でもこの映画もそれと同じくらいよかったです。
ものすごーく前に録画して、そのままHDDの肥やしとなっていた映画でしたが、今回観たら、
なんてかわいい映画だったことか。このDVD買ってもいいなぁと思うくらい気に入りました。
まだ11歳の恋なので、まさに初恋。でも子供だからって恋の切なさが減るわけではなく、
その純粋で真っ直ぐな想いには、見てて涙が出てしまいました。自分が大人になるに連れて、
こう言う気持ちっていつしか忘れてしまっていたなと、胸が締め付けられる思いでした。

主役のゲイブが子供ながらユーモアを持ったおもしろい男の子。あの年頃の子なので、
「女の子? おえーっ!」という気持ちを抱いていたはずなのに、幼稚園の頃から知っている、
ローズマリーに空手教室で再会して、どきどきする自分に気がつきます。女の子なんて、
キタナイもので、バイキンだらけのはずなのに。それまではローズマリーは学校で、
3番目くらいにかわいい女の子だったのに、ある朝目覚めたら、こんなにかわいい女の子は、
今まで観たことがないと思ってしまう。彼女の微笑みに心は踊り、最高に幸せな気分になる。
恋は世界をやさしくする。

でも幸せは永遠には続かない。自分のローズマリーへの想いの大きさに振り回されて、
ゲイブは混乱してしまう。今まで空手のパートナーだったのに、新しく入ってきた、
イエローベルトにパートナーを横取りされ、初めての嫉妬にゲイブは気も狂わんばかり。
そんなつもりなんてなかったのに、思わず電話で彼女に"I hate you!"と叫んでしまい、
電話を切ったあとで、一瞬ぼう然としたあと、号泣をする姿が切なかった。大人になっても、
大切な人を失うのはつらいこと。そんなときに必要なのは、慰めの言葉や賢い助言ではなく、
ビッグハグなのかも。それでもゲイブは、本当に想いを伝えるため、ローズマリーへ走ります。

マンハッタンを愛する女性に向かって走る姿は、「恋人たちの予感」のハリーに似てたかも。
忘れてしまった初恋の、甘くて少し苦い思い出が胸によみがえる、かわいい映画でした。
ちなみにキャスティングもかなり豪華です。

ゲイブのお父さんは「ザ・ホワイトハウス」のジョシュことブラッドリー・ホイットフォード
だからドナと結婚しろと言ったのにと言いたくなります。
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ゲイブのお母さんは「SATC」のミランダことシンシア・ニクソン
かなりシェイプアップして、とてもきれいだったです。
miranda.jpg

そして同じく「SATC」のスタンフォードことウィリー・ガーソンが、ゲイブの住んでいる
マンションのエレベーターボーイ、ラルフ役で出演していますよ。彼もキュートでした。
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***印象的だった台詞***
"Never had I felt so alive! I HAD A DATE WITH ROSEMARY!"
(こんなに生きてるって感じたことないよ。ローズマリーとデートしたんだ!)

初めてローズマリーとデートをしたゲイブのあふれる喜びの一言。
誰かを好きになったときの踊りだしたくなるような幸せな気持ち、そしてその相手に、
ほんの少しでも近づいたときの、胸がきゅんとする痛み。その瞬間を何度でも何度でも、
心で反芻することができます。そんな基本的な気持ちを思い出させてくれる一言でした。
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