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バンド・オブ・ブラザース Vol.5

Band of Brothers
第9話 なぜ戦うのか Why We Fight Directed by David Frankel
第10話 戦いの後で Points Directed by Mikael Salomon



1945年4月、ついにE中隊はドイツ領内に侵攻することに。降伏するドイツ軍をおいて、
中隊は領内を調べるが、ユダヤ人の強制収容所を発見し、彼らは激しいショックを受ける。
そして7月。E中隊はドイツ内を進み、バイエルンのベルヒテスガーデンに到達。ヒトラーの別荘、
イーグルズ・ネストを占拠したとき、ウィンタースたちはドイツ軍の全面降伏を知らされるが…。

プライベート・ライアン」の中でも、兵士たちの重大な葛藤のひとつとなっていた問題が、
出てきた。9話のタイトル、「なぜ戦うのか」だ。ドイツ軍の抵抗がなくなってきたことにより、
やっと物事を考えるだけの余裕が、彼らの中に出てきたということだろう、なぜ、なんのために?
ドイツ人は邪悪だと思っていたが、ドイツ人が悪ではないと気付いた。…もしかしたら彼らは、
気付きたくなかったかもしれない。知ったところでどうにもできないし、迷いが増すばかりだから。
でも彼らは気づいた。余計なことを考えるなという先輩の台詞はそのためだったのだろう。

そんなときに、ユダヤ人強制収容所を見つけてしまった。話は聞いていたし知っていたけど、
わたしが実際に映像で観るのは初めてだった。(映画ではなく)テレビでの放映であるために、
これでも本当にひどい部分については映していないと思うのだが、それでも十二分だった。
こんなことが許されるなんて、戦場とは違った惨状を目にして、言葉を失うばかりの兵士たち。
どこまでが本当なのかわからないが、周りの住民はこの収容所について何も知らないという。
疫病のせいで、また閉じ込めなければいけなくなってしまったことに、激しい罪悪感を覚える。
彼らは何に向かって怒りをぶつければいいのか、わからないままに進撃を続けることになる。

ヒトラーが死んだ。ドイツ軍が全面降伏した。
ずっと待っていた知らせが届くも、戦争の終りではなかった。軍のポイントが足りないせいで、
多くの兵士が祖国に戻れず、駐在を続けなければならなかった。敵が降伏したにもかかわらず、
それでも死んでいく兵士たち。中には仲間であるはずの兵士に撃たれた兵士まで…。
ある種の虚脱状態にありながら、ウィンタースは祖国に戻るよりも、日本に行くことを決意する。
だが、D-デイから434日。日本も前面降伏した。ウィンタースは日本の地を踏まずにすんだ。
自分が日本人だからというのが大きいと思うが、彼が日本にこずに済んで、生きることができて、
本当によかったと思う。1年半にも満たない期間だったとは、とても思えない濃密な時間だった。

ドイツ人将校の兵士たちにかけた言葉は実に温かく胸に沁みる誇りに満ちたものだった。
「長く激しい戦争だった。諸君は国のため、勇敢に戦った。
きみらは特別だ。絆で結ばれている。
特別な絆だ。兄弟と共に戦い、支えあった。共に死を見た。
諸君と戦えて誇りに思う。…今後は平和な人生を」

最後に実名入りでさらにインタビューが最終話にはついていた。今まで見てきた彼らの姿が、
その年を重ねた穏やかな表情に重なっていく。ありがとうという言葉しか見つかりませんでした。
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バンド・オブ・ブラザース Vol.4

Band of Brothers
第7話 雪原の死闘 The Breaking Point Directed by David Frankel
第8話 捕虜を捉えろ The Last Patrol Directed by Tony To



ドイツ軍からの度重なる攻撃をどうにかE中隊はしのぎきり、ようやく反撃を開始することに。
今度はベルギーのフォイを解放するために戦うことになる。だが戦友たちの倒れ行く姿に、
コンプトン(ニール・マクドノー)は耐えられなくなる。ついにE中隊はドイツ国境近く、
ハーゲナウに侵入。捕虜を捉えるようにと命令を受け、斥候隊にライン川を越えさせることに。
2日連続の斥候命令に、ウィンタースはある決断を下す…。

第7話は死闘という言葉がふさわしい、目にもかなり苦しい、息詰まるような戦闘風景だった。
ノルマンディに次ぐ激しい戦闘だったようだ。どこを見ても死体ばかりで、仲間が傷ついても、
あるいは死んでも、行くことすらできないという生還者のインタビューが生々しいものだった。

肝心なときにはいなくなるダイクについて「悪い判断を下すのではなく、判断を下せない」のが、
悪いリーダーであると。指揮官がそれじゃ兵士たちは頼るものがなく、いたずらに死ぬばかりだ。
そんな中でリプトン軍曹(ドニー・ウォルバーグ)は、ばらばらになりそうな兵士たちをまとめた。
ジョークで兵士たちの心をほぐし、上官に対する不満を吐き出させて、たまらないように気を遣う。
戦場での命令への一瞬のためらいが、生死を分けることを身に沁みて知っていたからだろう。

爆発を見て、思わず笑ってしまうというシーンが中にあったが、あまりのショックに脳がショートし、
一種のヒステリー症状を起こしたのだろう。2度目は笑えなかったのは、これが現実だと、
脳が理解したからだったのだろう。心を支える線が切れてしまったコンプトンにしても、
兵士たちは常識を超えた過酷な環境で戦っている。一時でも戦線を離れてしまえば、
兵士の心の中に変化が現れるというのも、同じことなのだろう。

そして斥候について。8話のメインはウェブスター(イーオン・ベイリー)。もともとE中隊だが、
怪我で一時戦線を離れて、戻ってきたら補充兵扱い。そのくらい彼らの共にしてきた時間が、
濃密なものだったのだろう。トラック1台分しか残っていない仲間たち。その絆は厚く強い。
仲間ではありながらも、一歩下がったところからのウェブスターの視線で語られる物語は、
少し違って見えた。ほんの少しの遠慮がそこには見えた。戦列を離れたことに対する罪悪感も。

ウェブスターとは違う意味で仲間に入れないジョーンズ(コリン・ハンクス)。学校を出たばかり、
戦地に赴くのは初めて、若さもあって気持ちばかりが逸っている。位は上でも未経験は命取り。
歴戦の兵士たちからすれば、気を割かなければならない分だけ足手まといだし、心配でもある。
それでもこの斥候は、たった一晩だけでも彼にとっては大切な経験となったことだろう。そして、
ウィンタースの英断。あの決断こそが、彼をほかの机上の上官たちと隔てているものだろう。
E中隊が一番の前線にいながら生き残ってこれたのは、彼の判断によるところがきっと大きい。

バンド・オブ・ブラザース Vol.3

Band of Brothers
第5話 岐路 Crossroads Directed by Tom Hanks
第6話 衛生兵 Bastogne Directed by David Leland



ウィンタースはオランダでの危険な任務を遂行し、どうにかフランスへと隊は異動する。
ウィンタースはやがて昇進し、中隊長ではなくなり、戦線の最前線からは外れるようになる。
また、戦いは激しさを増し、衛生兵のユージーン(シェーン・テイラー)は自らの能力と、
任務に限界を感じる。食料や弾薬、医療品が不足する中、ユージーンは必死に治療をするが…。

この5話ではまたウィンタースをメインとして迎えていた。1話から見てきたウィンタースなだけに、
今回はまた感情の移入がしやすかった。そしてこの5話がトム・ハンクス監督のものだ。
今までずっと前線で仲間たちと戦い続けてきたウィンタースだが、今回彼の立場が変わり、
そこから出てしまうことによって、今までとは私たちも違った視点でドラマが見れるようになる。

それでも生き抜いた。
この台詞の重さは、想像を超えるものだろう。ウィンタースは若い子の命を奪ったという重みを、
流さずに受け止める。戦争でそれを責める人は誰もいないし、仕方ないこともわかっているが、
それでも「だからいいんだ、仕方なかったのだ」と自分に言い聞かせて感情を騙すことをしない。
そこに兵士たちが信頼するウィンタースの誠実さがあるように思える。そして前線から離れて、
建物の中で雨だれ式の指でレポートのタイプをする彼が、背負っている罪悪感を感じた。
ウィンタースがこういう人物だからこそ、みなが彼を信じ、ついてきたのだろう。

そして6話の衛生兵、ユージーンを主軸に据えたストーリー。
これまでは普通の(というと変だが)兵士がメインだったので、これ程見える世界が違うのかと、
驚いてしまった。衛生兵は戦うことが使命なのではなく、傷ついた仲間を治療するのが仕事。
当たり前なのだが、いくぞというときに、彼らが先頭に立つことはない。仲間が戦いに行くのを、
彼ひとり後ろに残って、銃弾が飛び交い、傷ついてうめく仲間たちの声を聞いていることになる。
衛生兵がいなくなっては、部隊はいずれ全滅を待つばかり。こうして待つのが彼らの仕事だ。
だが、そこに割り切れない気持ち、ウィンタース同様に、自らが前線に立たないことに対しての、
ある種の罪悪感がユージーンを覆っているのが感じられた。

撃たれるから動くなといわれ、結局戦場に一人傷ついたまま残されてしまったジュリアン。
それを知っても、衛生兵のユージーンにはどうすることもできない。そのジレンマ。
癒しの手があっても、つらい才能だといった女性の言葉に、否定をすることができなかった。
たとえ包帯が、モルヒネが、血漿がなくても、その場でできることを精一杯やり続けるだけ。
一歩下がったところにいる衛生兵からの視点、とても切ないものがありました。

バンド・オブ・ブラザース Vol.2

Band of Brothers
第3話 カランタン攻略 Carentan Directed by Mikael Salomon
第4話 補充兵 Replacements Directed by David Nutter



Dデイでの降下作戦後、散り散りになっていた空挺部隊は少しずつ合流をしていく。彼らは、
カランタンを制圧するために、E中退を先頭として、カランタンでの市街戦を始めることとなる。
やがてカランタンは制圧したが、イギリスへの帰還は中止となり、死傷者たちの補充のため、新たに若い補充兵たちがやってくる。その後中隊はオランダへと降下することになるが…。

1話と2話を観てから時間が経ってしまったので、頭をドラマの世界に戻すのが大変だった。
こちらもやはり実際の生還者たちのインタビューから始まり、これはこのドラマのスタイルかな。
そして1話ずつ兵にスポットを当てて、物語を深めていく手法の様子。今回の主軸となるのは、
ブライス(マーク・ウォレン)と、ブルことランドルマン(マイケル・カドリッツ)のふたりの兵。

ブライスは落下傘部隊からはぐれていたところ、仲間に見つけてもらってみんなと合流するが、
ヒステリー性の一過性の盲目にかかり、しばらくの間目が見えない状態で過ごすことになる。
実際にこういうのってあるようだし、見たくないようなつらいものを見てしまったんだろうなと、
感じさせるエピソードであった。ウィンタースに声をかけてもらって、つき物でも落ちたように、
見えるようになったブライスだが、ある意味他の誰よりも人間らしい心を失わずにいたのだろう。

自分が死んだということを受け容れれば、兵士として機能するようになる。憐れみも情けもない。
それが戦争だ。ブライスにかけられたこの言葉が、それをできずにいたブライスのやさしさを
思わせる。だが彼が「兵士として機能」せざるを得なくなったとき、その世界は音をなくした。
やはり同じような演出が「プライベート・ライアン」にもあったが、ZONEに入るときと同じような
感覚なのだろうか。そうでもしなければ、とてもじゃないがつらくてできないのかもしれない。

そしてランドルマンについて。彼がひとり、戦場に一晩取り残されてしまったのは、
あまりにも過酷な体験であるように思えた。言葉が通じないということはもちろんとして、
バックアップを当てにすることもできず、出会う人間がすべて敵という可能性もある中で、
一晩を生き抜くというのは、どれだけの精神的負担がかかるものだろうか。納屋での時間は、
息詰まるような展開であった。「探しに行く」と言ってくれる仲間の存在がどれだけありがたいか。
こういってしまうと軽くしか聞こえないが、こうして絆が育まれていくのだろう。

さて、ブライスの役が「華麗なるペテン師たち」のダニーことマーク・ウォレンだったので驚いた。
あちらとは違って、非常にシリアスなドラマなので、顔が同じでもまるで別の人みたいだった。
そしてランドルマン役のマイケル・カドリッツは、今はまっている「プリズン・ブレイク」の
6話と7話にも警官役で出ていたようだが、これは見てても気がつかなかった。ダメですね。
そして1話でさようならと思われたロスがまた出てきたのにも驚き。しかも昇進って。どうやって。
この人のせいで、また確執とかが生まれてきそうで、ちょっと心配しています。

バンド・オブ・ブラザース Vol.1

Band of Brothers (2001)
第1話 翼のために Currahee Directed by Phil Alden Robinson
第2話 ノルマンディ降下作戦 Day of Days Directed by Richard Loncraine



ウィンタース(ダミアン・ルイス)は第二次世界大戦、アメリカ陸軍落下傘部隊のE中隊の中隊長。
ソベル(デイビッド・シュワイマー)隊長と新兵の訓練をする日々。だが兵に嫌われたソベルは、
結局異動になることになった。新しい隊長と共に、ウィンタースと新しい落下傘部隊の面々は、
ノルマンディ降下作戦につくことになるが…。

何年か前にWOWOWが放送権を取って、連続テレビドラマ・ミニシリーズとして放映していたが、
例によって近づかないでいた作品のひとつだ。トム・ハンクスが出演もしていると思って、
レンタルで借りましたが、彼は製作総指揮、1話の脚本と5話の監督のみの参加のようですね。
ちょっと失敗した…と思ったけど、せっかく1本借りたので、最後まで観てみようと思います。

とりあえず「プライベート・ライアン」を観たあとなので、少し身近に感じられるものがあるかな。
あちらでの映画冒頭の長い戦闘シーンが、この第2話に出てくるノルマンディ降下(上陸)作戦、
いわゆるD-Dayと呼ばれているものだ。映画では海から陸へと攻める形で主軸を取っていたが、
ドラマではライアン二等兵と同じ、落下傘部隊の仲間たちを主軸において物語が展開していく。
また、こちらでは部隊として任務に着く前の訓練の段階から、部隊にスポットを当てており、
その絆がより理解しやすいようになっている。このドラマでも「プライベート・ライアン」と同様に、
色味を抑えたフィルムでの撮影がされており、視覚にも訴えるように工夫がされている。

新兵の訓練風景は、やっていることの中身は違うけれど、警察学校の訓練やCIAの訓練などで、
何度かお目にかかっているものとそう違いはなかった。厳しい教官のいじめにも近いしごき、
仲間内での連帯と反発など。この辺は軍隊に限らず、どこもそんなに変わらないようです。
それよりも第2話の実際に降下にいたるまでの空中での攻防が、非情に過酷に描かれていて、
生々しかった。ライアンたちが予定の落下地点とずれた地点で、ばらばらになってしまったのも、
これを見て納得した。まさに宙を飛び交う銃弾の雨の中、飛行機もまともに飛ぶことはできない。
はじき出されるように飛び降りた兵たちも多かったことだろう。生き残るのは奇跡に近い。

そしてこちらでも、同郷のドイツ兵が出てきてしまったことで、国家対国家というものとは別に、
個人対個人という、戦争の矛盾をはじき出すであろう設定がちらりと出てきていた。これが後に、
ストーリーに影響してきそうな気がするが、どうだろうか。

第1話に出てくるソベルの役を「フレンズ」のロスことデイビッド・シュワイマーが演じていた。
そのせいで、すごく嫌なやつの役なのに、どうしてもロスが何かやってるふうにしか見えなくて、
嫌なやつ感が微妙に薄れていたのが残念。やってることも言ってることも、すごく感じが悪くて、
応用の利かないしょうもないやつなんだけど、あの穏やかなロバっぽい雰囲気のせいで、
どうにも悪い人には見えないんですよね。ロスというフィルターがかかってたせいもあるんだけど。
実際の部隊経験者のインタビューを入れているのも好感が持てるし、全体としてはいい出来。
全10話とのことなので、これからしっかり一人一人に物語が掘り下げられていくことでしょう。
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