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加藤健一事務所 第90回公演 「If I Were You~こっちの身にもなってよ!~」

「If I Were You~こっちの身にもなってよ!~」 If I Were You
(2014年8月9日~8月24日 下北沢本多劇場)



ある中流家庭。夫のマル(加藤健一)は家具店の支配人をしている。
妻のジル(西山水木)を尊重せず、裏では化粧品売り場の女性と浮気中。
息子のサム(松山泰一郎)のことを一方的に自分の秤で図ろうとするため、
ろくにコミュニケーションも取れていない。娘のクリッシー(加藤忍)は、
会社の部下のディーン(石橋徹郎)と結婚し、一男を設けている。
すべてを一方的な考え方で進めようとするマルに、愛想をつかしかけているジルは、
ある晩、きちんと話をしようと、夜寝る前にマルに伝えるのだが、
彼はめんどくさがり、そのまま寝てしまう。絶望したジルは神に祈るのだが…。

あ~~~~~~~~、おぞましい!!!
いやいやいや、久しぶりのド直球のコメディ。本当に笑わせていただきました。
上記のセリフが加藤さんの口から出てきたときは、もう大爆笑でした。
いただいていたチラシからも、マルとジルの魂が入れ替わるという、
プロット的にはある意味、使い古された内容であるのは知っていたのですが、
小説も舞台も映画も、要はその中身がどう料理されるかですよね。
とってもおいしく仕上がっておりました♪

私は女性なので、当然にジルやクリッシーの視点から舞台を見るわけです。
ですので、男性の視聴者とは、微妙に違う感想になっているのでしょうけど、
両方の側からの話を描いているので、男女の理解の話は普遍的なことですし、
どちらであっても、必ずある程度の共感ができる内容になっていると思います。
そしてそれが、説教的じゃないから、嫌味じゃないのね。

このblogの中でも、何度かちょろちょろっと話はしているのですが、
私の仕事は人事です。なので、会社で人にかかわることを生業としているのですが、
その中で本当に感じるのは、人を成長させたければ、ほめるのがとても大事だということ。
もちろんなんでもかんでも、お世辞でもいいからほめろということではありません。
でも、何かがよくできたとき、けしてほめ言葉をケチってはいけない。
人間ですから、物事には得意・不得意があって、上手にできることと、
あまり上手にできないことがあります。でも、何かができてないからといって、
できていることをほめるのをやめるべきではありません。

きみはAはできているけど、Bができていない。だからまだダメだ。
きみはAはよくできている。でもBはまだ足りないから、同じくらいできるよう頑張ろう。
この2つは、基本的に同じことを相手に伝えています。
でも、言われた時の印象が、まるで違いますよね。上の文から受ける印象は、
できていることはあっても、できてないことがあるから、総合評価はバツ。
下の文章では、足りないところもあるけれど、できているところは評価されている。
自分が言われて、やる気が出るのは、どちらの言われ方でしょうか?

もちろんどちらであっても、相手の成長を望んでのアドバイスだと思いますが、
人間、ネガティブなことを言われ続けると、自分はダメなのだと思い込んでしまう。
そして、ほめられれば、自分に自信がつくし、その自信がアクションを変え、
それまでできなかったことができるようになってゆく。
この舞台で言えば、マルは上のタイプ。そしてジルは下のタイプですよね。
北風と太陽ではないけれど、最終的に大きな成果を引き出せたのは、
マルの中に入ったジルでした。

そして、ほめ言葉のいいところは、いい流れを生み出すこと。
人間、相手によくしてもらえば、その人に対する好意を持ちますし、
そうするとその人に何かしてあげたいと思うもの。
それがマネージャーという立場に立つ人の心得なんじゃないのかなと、
私は勝手にですが、思っています。
ジルが支配人になったほうが、お店の売り上げが上がりそうですね。

そんな仕事の話はさておき。
入れ替わった二人の言動がとにかくおかしくて。細かいところまでひねりが効いています。
ジルになってしまったマルに、ジルは好きなものを着ればいいというのですが、
マルが選んだ服装がブライトオレンジのパンツにスカーフのような、
柄物のカットソー。最初にその姿で彼女(彼?)が出てきたとき、
私はぎょっとして、「えっ、その恰好はちょっと…」と思ったのですが、
クリッシーからも、ジルからも、息子のサムからさえも、
そこに突っ込まれて、でも、マルとディーンだけは、その組み合わせの悪さというか、
趣味の悪さに気が付かないというのは、地味におかしかったです。

ディーンの暴力疑惑は、そこまで本格的なDVってわけではなさそうでしたね。
でも、赤ちゃん産んだばかりの奥さんを…ホント、我慢しろって話で。
あと、お芝居に向き合うサムもかわいかったです。あんなに反対していたのに、
彼が一所懸命に演じるのを見て、すっかり感化されて、
無神経に邪魔をするディーンを殴ってしまったのには気分爽快。
最終的に二人が、お互いにお互いの苦労と喜びを理解して、
元に戻れたのは、新しい一歩を感じられて、すごくよかったです。
それぞれを尊重するために、カップルや家族の中で、
こういうことを定期的にできたら、争いが減るのかもしれませんね。

でも本当に今回は、加藤さんと西山さんの素晴らしい演技にノックアウトでした。
ただ単に男女の中身が入れ替わったというだけではなくて、
中に入っているのが、この特定の人物(マルとジル)であるというのが、
観客に伝わらなければいけないわけで、しまいには相手の声が、
もう一人の人の声で聞こえてくるような錯覚を受けました。
加藤さんと西山さんに、心からブラボーです!

加藤さんのお芝居を見に来ると、時たま役者さんが見に来ていらっしゃる回に、
運よく当たる時があるのですが、今回はなんと清水明彦さんがいらしてました!
先方は私のことなんて、まったく覚えていらっしゃらなかったと思うのですが、
前回のコンサートで写真を撮ってくださったことをお礼申し上げました。
気さくに笑顔でお話ししてくださって、本当に感謝しています。
ますます清水さんのファンになってしまいそうです

次回は「ブロードウェイから45秒」という作品のようです。
これは加藤健一事務所では初演じゃないのかしら。
10人を超える役者さんが出演する舞台のようなので、
かなりダイナミックなものになるのか? 次回も楽しみにしています!

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テーマ : 演劇・劇団 - ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

こんばんは

先日は大変お世話になりました。
市のホールには手紙とちらしを送っておきましたので、きっと来年は加藤健一さんの舞台を見られると思います。
どうもありがとうございました。

近所に、演劇を見る会というのに入っている人がいて、その会でも、少し前に加藤健一さんの舞台を主催したそうです。
その会は入会していないと舞台を見られないのですが、実は今、その会に誘われています。
もし入会したら、その会でも加藤さんの舞台をまた主催してほしいと希望を出してみますね。

でも、入会する人もあまりいなくて、いつもお客さんが少ないそうです。
所沢は演劇人口が少ないですね~。

さて、加藤健一さんの舞台は予想どおり、面白い舞台だったようですね。
やはり加藤さんは大爆笑のコメディがいいですね。
今の世の中には笑いが必要です。
次回作も、題名を見ただけで見たくなります。
共演者はだれになるのでしょうね。
楽しみですね。

ほめることは大事ですよね。
人に好かれたかったら、相手をほめなさいと言います。
ほめるということは、相手の長所を見るということですから。
人間だれでも、自分をほめてくれる人には、いい感情をもちますよね。
人と付き合うとき、忘れないようにしたいと思います。

では、また加藤さんの情報がありましたら、教えてくださいね。
よろしくお願いします。

tomatoさんへ

こんにちは。こちらこそいろいろとお話ができてよかったです! 
大好きな加藤健一さんの舞台がもっと広がるように、
何か私にもできることがあったら、教えてくださいね。
市民の声が大きければ、その分早く実現すると思うので、
少しずつでも発信することが大切ですよね! 
演劇を見る会など、新しい仲間やお友達も増えそうで楽しみですね。

今回の舞台、想像以上に面白かったです! 
せりふだったり、派手な動きではなくて、地味なところにまで凝っていて、
その本当にちょっとしたことがむしろおもしろくて、
ステージの端から端までをじっくり見させていただきました。

tomatoさんのおっしゃる通り、今ってあまり明るい時代ではないですし、
少しでも前を向いていけるような、こういう明るくて幸せな気持ちになれる、
加藤さんのお芝居は、本当に素敵な贈り物だと思います。
今回は母と見に行ったのですが、彼女も楽しんでいたようで、よかったです!

次回の作品は、おなじみの忍ちゃんや義宗くん、占部房子さん、新井康弘さんのほか、
多くの方がご出演なさるようですよ! 「バッファローの月」のような、
爆笑コメディになるのかしら。本当に楽しみにしています!
また何かわかったらご連絡しますね♪
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